あがり症話し方教室 1 どうして話下手なのか
「
あがり症話し方教室 1」 では、
あがり症、
口ベタの最大の
原因である「人と話すことへの苦手意識」の
原因を探っていきます。
世の中のすべてのことには、
原因があって結果があります。
原因を把握しないことには結果の改善はありません。「敵を知って己を知る」です。
自分は
話下手だから・・・
口ベタだから・・・そう思っている人も多いかと思いますが、世に「名言」を残した有名な雄弁家たちの中にも「
口ベタ」だった人が非常に多いのです。(
3−1)
たとえば第16代アメリカ合衆国大統領リンカーンは、世界史で習う「ゲティスバーグの演説」 (that government of the people, by the people, for the people,...というフレーズを英語の授業で習った方も多いでしょう) という名スピーチが示すように、歴代大統領の中でもトップにあげられる名演説家です。
ところが若い頃の彼はそうとうな
話下手で、それをなおそうと、家から遠い距離を歩いて各地の演説を聞きに行っては、村で人を集めてその真似を繰り返していたのです。だから、そうとうなヒマ人と思われていたそうで、おまけに、その評判もよくなかったそうです。
実は、「話し上手」と「
口ベタ」の間にはほとんど境界線はないのです。「相手を意識して(=相手に合わせて)、自分の思っていることを正しく表現する」これができる人が話し上手な人です。難しい技術とか、話の面白さとか、声の質とかは二の次です。
あがり症の人でも、内気な人でも、頭の回転が鈍いと思ってる人でも超えられる壁なのです。
1、上手でなくていい
昔に比べると、一般の日本人のスピーチは上手になってきています。以前はスピーチの途中でアガっていしまって、シドロモドロになる人をずいぶん見かけたものですが、「この人は話が上手いな!」と感心させられる方がずいぶん増えてきています。
話す機会が増えたことやテレビなどで上手な人のスピーチを見る機会が多くなったこと、企業内での研修教育の成果なども
原因にあげられるでしょう。
ただ、どんなに話し上手な人でもアガルことはあります。なぜアガルのでしょうか?
私たちは、「他人からどう見られているか」がどうしても気になります。「もっとよく思われたい」「美しいと思われたい」「かっこいいと思われたい」「いい人」「話のうまい人」などというようにきりがありません。とくに大勢の前だと、ますますこの傾向は強くなってしまいます。
あがり症の人は、自分があがっている姿は他人から悪く思われているという意識が強いのです。そのため、少しあがるとますます心が萎縮して、さらにアガリが増幅されます。
「うまく話をしよう」と考えることは、悪いことではありませんが、これが強くなりすぎると、「下手だと思われたらどうしよう」「下手だと思われないようにしなければ」と緊張しすぎてしまいます。
「上手に話をしなくては!」「失敗してはいけない」という意識は、緊張を高めて、アガリを生む
原因になります。日頃の練習の成果を本番の試合で発揮できないスポーツ選手の心理と同じです。
弁舌さわやかでなくてもいいのです。正直に自分をさらけ出して、人柄を感じさせるような話し方が人の心を打つものです。
人と話すときには「上手に話そう」とせずに、普通に家族と話すような「心の状態」で、特別なことだと思わないで、普段の自分で話をしましょう。